推し活のことを職場に言えないまま、何年も過ごしている。昼休みの雑談が趣味の話に流れそうになると、そっと口をつぐんでしまう。そんな時間を過ごしていませんか。
職場では、隠していいと思います。
私生活を職場に開示する義務はそもそもありませんから、後ろめたく感じる必要もありません。
ただし私には、どうしても隠しきれず、言うしかなくなった日がありました。その日に何が起きたのか、言ったあとに何が待っていたのかを、良かったことも嫌だったことも含めてお話ししますね。
- 推し活を職場に言えるかどうかは、性格ではなく環境で決まること
- 職場では推し活を隠していい、はっきりした理由
- 有給の理由をどう伝えていたか、それが通用しなくなった日
- 職場に言ったあとに起きた、良いことと嫌なことの両方
推し活を職場に言えないのは環境のせい

推し活を職場で言えるかどうかを決めているのは、自分の性格ではなく、その職場の環境です。控えめだから言えない、明るいから言える、という話ではありません。
そう思うようになったのは、私自身が正反対の2つの職場を経験したからです。
- 前の会社では、最後まで言えませんでした
- 今の職場では、言えています
同じ私なのに、答えが逆になりました。それぞれ見ていきますね。
前の会社で言えなかった一番の理由
前の会社で言えなかった理由は、たったひとつでした。「きっと引かれる」と思っていたからです。
ここで大事なのは、実際に引かれた場面があったわけではない点です。誰かに嫌な顔をされたのでもなく、笑われた出来事があったのでもありません。ただ「言ったら、たぶんこうなる」という想像が先に立って、口を開く前に自分でふたをしていました。
推し活を職場に言えないと感じている方の多くも、同じところで止まっているのではないでしょうか。起きた出来事ではなく、起きるかもしれない反応を想像して黙る。私にはよく分かる感覚です。
今の職場で言えた、たった1つの違い
今の職場で言えるようになった理由も、やはりひとつだけでした。ほかに同じファンの人がいたからです。
すでにその話題が場に存在していると、自分の「好き」を出しても浮きません。ゼロから話を切り出す勇気は要らず、すでに開いている扉にそっと入るだけで済みます。
つまり私は、前の会社から今の職場へ移るあいだに、性格が変わったわけではありません。言えるかどうかを決めていたのは、私の性格ではなく職場の環境でした。だから、言えない自分を責めなくて大丈夫だと思っています。運悪く、その話題がまだ開いていない場所にいるだけかもしれませんから。
職場では推し活を隠していい理由

推し活を職場で隠すのは、悪いことではありません。理由はとてもシンプルで、職場に私生活を伝える義務が、そもそもないからです。
「隠す」という言葉には、どこか悪いことをしている響きがありますよね。でも私は、この言葉をそのまま使っていいと思っています。ここでは、その理由と、実際の休みの取り方をお話ししますね。
職場に私生活を話す義務はそもそもない
職場に私生活まで伝える義務は、そもそもないと思っています。仕事の時間に仕事をしていれば、それで役割は果たせていますよね。
家族との違いは、ここにあると感じています。家族とは生活そのものを共にしますから、隠し通すのは難しいですよね。荷物の量も、出かける頻度も、そのうち全部見えてしまいます。けれど職場の人とは、ずっと一緒にいるわけではありません。
私の感覚はこうでした。会社にいる間だけ仕事に集中していればいい。だから、わざわざ私生活を話さなくてもいいよね〜、くらいの気持ちです。言わないのではなく、隠す。私の場合は、その言い方のほうがしっくりきました。
同じ「言えない」でも、相手が家族になると事情が少し変わります。そのあたりは家族に推し活を言えないときの記事にまとめました。
有給の理由は「家族の用事」で乗り切る
推し活で休む日にいちばん困るのは、有給の理由を聞かれる場面ではないでしょうか。私がいたのは、まさに理由を伝える決まりのある職場でした。
そこで、言い訳をいろいろ考えていました。「ちょっと家族の用事で」。あるいは「保育園や小学校の面談があって」。ほんの一言で足りましたし、それ以上は誰も踏み込んできません。コンサートの日だけ、なんとかすればいいと思っていました。
| 休む日数 | 実際どうしていたか |
|---|---|
| 1日 | 「ちょっと家族の用事で」「面談があって」で乗り切れた |
| 3日以上 | ごまかしきれず、少しずつ推し活のことを話した |
誤解のないように書き添えますね。私がごまかしていたのは、後ろめたかったからではありません。説明する必要がないと思っていたからです。悪いことをして隠していたわけではなく、話さなくていい情報を、話さないまま置いていただけでした。
隠していた私が、言うしかなくなった日

隠し通せなくなった原因は、気持ちの変化ではなく、日数でした。1日なら隠せます。でも3日は、どうやっても隠せません。
その前に、ひとつだけ先にお話ししたい出来事があります。会社の仲の良い友達と夕飯に行ったとき、その施設で推しの映像が流れていました。どうしても動画を撮りたくて、「撮っていい?」と聞いたんです。
友達「好きなの?」
私「うん…コンサートとか行ってる…」
友達「そんなの隠さなくてもいいんじゃないの!? そもそも私には隠さないでよ〜(笑)」
身構えていた私のほうが、拍子抜けしてしまいました。結局その場は笑い話になって終わったんですよ。この一件があったから、あとの話がずいぶん楽になったと感じています。
3日休むと「学校の用事」では無理

限界が来たきっかけは、一人で地方へ参戦するようになったことでした。日帰りができなくなり、休む日数が一気に増えます。
3日休むとなると、「学校の用事があって」ではもうごまかしきれません。それでも私は、言いたくありませんでした。理由は、理解してほしかったからではないんです。当日に急に休みますでは、迷惑がかかりすぎると思っていたからでした。
前もって休みを伝えるには、前もって理由が要ります。黙ったまま押し通せば、しわ寄せは同僚に行きますよね。だから私は、仕方なく、少しずつ推し活のことを伝えていきました。話したくて話したのではなく、仕事に穴を空けたくなかった。そこが出発点です。
一人で遠くの会場へ向かうこと自体については、一人参戦の記事にくわしく書きました。
帰りのチケットが取れず4日間

決定打になったのは、帰りの交通機関のチケットが取れなかった一件でした。
公演そのものは1日です。ところが帰る手段が確保できず、無駄に4日間その土地にいなければならなくなりました。さすがにこれは、家族の用事という一言では通りません。もう仕方がないと腹をくくって、職場で話しました。
推し活を職場で隠していた私が、結局それをやめた理由は、覚悟が決まったからでも、堂々としたくなったからでもありません。休む以上は迷惑をかけないという、それだけの理由でした。
遠くの会場へ行くときの持ち物は、遠征の記事にまとめてあります。
言ったあとの、職場での距離感の保ち方

職場に推し活を言ったあと、全部が良くなったわけでも、全部が嫌になったわけでもありません。良いことと嫌なことが両方やってきて、ちょうど釣り合っていた、という感じでしょうか。
その中身と、言えたあとに私が保つようにした距離感を書きますね。
職場に言って良かったこと、嫌だったこと
良かったことから書きます。ある日、部長から急に「柴田さん、ファンなんだって?」と声をかけられました。
怒られるのでは!? と、内心びくびくしていました。ところが返ってきたのは「うちの嫁も好きなんだよ〜」でした。想像していた展開とまるで違って、そのまま和やかな雑談になりました。
もうひとつ、うれしい出来事もありました。食品のキャンペーンで、バーコードを集めて応募するものがあったときのことです。「家にあるから持ってきたよ」と手伝ってくれる人まで現れました。ありがたかったですね。
もちろん、嫌なこともありました。飲み会の席で「推し活なんて若い人がすることだと思ってた」と言われたり、「コンサートは若い人しかいないんじゃないの?」と重ねられたり。悪気はないのでしょうけれど、正直に言えばイラッとしました。
その場は愛想笑いで流しておきます。そして心の中で、イラっとしていいんだよ、と自分に言っていました。イラっとするよね、当たり前だよね、と。それから「あとで甘いもの買って帰ろう♪」と考えて、頭を切り替えます。
それでも続けられたのは、分かってくれる人もちゃんといたからです。嫌なことと良いことが同じくらいあったので、私の中では釣り合っていました。
同じファンがいても「一緒ですね」まで

言えるようになった今も、職場で踏み込む距離は決めています。同じファンの人がいても、「私も好きなんです〜」くらいでとどめています。
「コンサート行きますか!?」「ファンクラブは入ってますか?」とは、一切聞きません。理由はいくつかあります。
- 相手のレベル感が分からないから(どのくらいの熱量なのか、話してみないと見えません)
- 職場だから(仕事の場に持ち込む話ではないと感じています)
- そもそも私が、推し活仲間を募集していなかったから(一人参戦で全然かまいませんでした)
テレビで見ているだけで満足している人かもしれないでしょう? その人に向かって「会いに行きたいから地方も行きます!」と言ったら、ちょっと引かれそうだなと思っていました。
だから、私は「わぁ、一緒ですね〜」で止めています。そこで止めておく心地よさが、ちゃんとあるんですよね。
推し活と職場についてよくある質問
- 推し活を職場に隠すのは、悪いことでしょうか?
-
悪いことではないと思います。職場に私生活まで伝える義務は、そもそもないと思っています。会社にいる間に仕事へ集中していれば、それで役割は十分に果たせていますよね。家族なら生活を共にするので隠しきれませんが、職場の人とはずっと一緒にいるわけではありません。話さなくていい情報を話さないまま置いておく。私はそれくらいの感覚で過ごしてきました。
- 推し活で有給を取るとき、理由は何と言えばいいですか?
-
職場によって事情がかなり違います。理由を伝える決まりのあるところもあれば、「旅行に行きたくて」で通るところもありますよね。私がいたのは前者だったので、「ちょっと家族の用事で」「面談があって」と伝えていました。ただ正直に書くと、この方法が使えるのは1日くらいまででした。3日以上続けて休むとなると、どうしてもごまかしきれなくなりました。
- 職場に同じファンがいたら、話しかけたほうがいいですか?
-
無理に踏み込まなくても大丈夫だと感じています。「私も好きなんです〜」「わぁ、一緒ですね〜」くらいでとどめても、十分うれしい時間になりますよ。相手がどのくらいの熱量なのかは、最初のうちは分かりません。テレビで見ているだけで満足している方に、遠くの会場まで行く話をすると、驚かせてしまう場合もあります。距離は、少しずつ縮めれば間に合います。
まとめ

- 推し活を職場に言えるかどうかは、性格ではなく環境で決まります
- 職場に私生活まで伝える義務はないと思うので、隠していいと考えています
- ただし何日も休むなら、迷惑をかけないために言うしかありません
- 言えば良いことも嫌なことも来ますが、私の場合は釣り合っていました
言わなくていいと思いますし、言ってもいいと思います。そこは自由でかまいません。
私が話すことになったのは、理由を伝える決まりのある職場だったのと、最初に笑い飛ばしてくれる友達がいたからでした。条件がそろっただけの話なんですよね。
会社にいる間だけ、仕事に集中していればいい。私は今も、それくらいの気持ちでいます。

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